お江戸のベストセラー

方言修行むだしゅぎょう 金草鞋かねのわらじ江之島鎌倉廻えのしまかまくらめぐり

13

若江嶋・若宮

若江嶋わかえのしま若宮わかみや

それよりくはうめうじ
六かくの井いひじまより
こつぼみちありわか
えのしまはなみうち
ぎはにいろ/\のかたち
したるいわどもいくつと
なくならびたちて
けしきよしわか
みやはむかし
つるがおか
八まんぐう
此ところに
ありしをより
ともこう
いまのとこ
ろにうつし
給ふそのあと
をわかみやと
いふいたつて
ぜつけいの
所なり

狂歌

こゝに
きて
じゆめう
のびたる
こゝちせり
いつもわかえの
しまのけしきに

たび人
「もし/\物がとひたいわしの
くせでうつくしいむすめの
きうじでなければめしがくへ
ぬがなんとこのあたりによい
むすめのあるはたごやが
あらばをしへてください
「うつくしいむすめのあるうち
ならこのさきの大きな内へ
とまりなさいあすこの
むすめにきうじをさせ
たらさぞかしめしが
うまくくへませう
「それはうれしいが
そのうちははたごや
でござるかの
「いや/\やどやでは
ない大じんのうちだ
から人はとめます
まいがしかしゆきく
れてなんぎいたし
ますどうぞ

とめてくださいとたのんだら
ほうしやにとめるかもしれぬ
むしろでもしいてねさせま
せうからそのむすめにきうじを
させるかはりむすめのくひ
のこしたもの
でも
もらつて
あがり
なさ

そのかはり
はたごは
とらずほう
しやにたゞ
とめるで
ごさ
らう
「そん
なら
むすめに
きうじを
させるよりか
たゞとめて
くれるなら
ぜにが
いらぬで
よいから
そんなら
それに
いたそふ/\