杉本観音
①
かなざわよりまた
かまくらへもどるみちに
もとうじのやしきあと
みぎのかたにすぎ
もとのくわんおん大そう
さんといふばんどう
じゆんれいの第一ばん
ふだしよなりここに
なめりかわありあを
とさへもんのぜにを
おとせしこせきなり
またすぎもとのひが
しにじやうめうじ
かまくら五さんのうち
せんしうの大てら也
とうかさんといふ
こゝにたゞよしの
もくぞうあり
狂歌
富ならで
第一ばんの
すぎもとはあたり
札所のくわん
おんにこそ
②
たび人
「わしはこのあいださいし
にわかれちからがおち
ていつそのことぼうず
にならうと思つて
あたまをはんぶん
そりかけたが
いや/\ぼうず
にならず
ともこれ
なりで
さいこく
じゆんれい
でもし
よふと
思つて出
かけまし
たがかはつ
たことには
とかく
まい日
ためして
みるに
ひる
まへは
する
こと
③
なす
ことまがよくて
ひるすぎ
からはどうも
しあはせがわる
いはどうしたこと
だとよく/\かんがへ
てみたらその
はづのことがある
わしのあたまが
みぎのびん
さきからそり
おとして半ぶん
ぼうずに
なり
かゝつて
やめた
④
もの
だ
から
⑤
あたまがはんぶん
しろくはんぶん
くろいものだから六
ようの内のせんしやう
にちといふものに
なつたからのことさ
なんとものはあらそ
われぬ
ものじや
ないかへ
⑥
「むかうへゆくとし
まのしりつきが
むつちりとして
どうかあん
ばいがよさ
そうだどふ
ぞこのじゆん
れいに
御ほうしや
してくだ
さる
まいか