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方言修行(むだしゅぎょう) 金草鞋(かねのわらじ)江之島鎌倉廻(えのしまかまくらめぐり)

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金沢・能見堂

▼開

金沢(かなざわ)・能見堂(のうけんどう)

①

かなざわはむつらのせうのうちにして
せとばしよりひがしをいふこのちふうりう
のところにしてハけいのながめいふばかり
なしここにきんたくさんせうめうじといふ
しんごんしうの大てらありかなざは
ぶんこのあとはとうじのけいだいあみだ
いんのうしろにありあをばのかへで
さいこのうめふげんぞうのさくら
みなけいだいのめいぶつなりのうけん
どうはせうめうじのにしきたに
ありてぢぞういんといふこせの
かなおかゞふですてまつありこのち
よりかなざはハけいひとめに見ゆるなり

狂歌

ふうけいはのうけん
     どうにふで
すてしまつしまにさへ
    おとらざりけり

②

「なるほどよいけしきだわしが
まへかたあきのみやじまへいつて
やどやのにかいにひとり
てうどこのやうにけしきを
ながめてさけをのんでゐると
やどの女ぼう年ごろ二十
四五でうつくしいやつが
十二三ばかりになるむす
めをつれてきていふには
あなたはさきほど
うちのおなごにさみ
せんのいとをかひにつかは
されましたがさみせん
をおひきなさるでござ
りませうわたくしもすき
でござりますなんぞ
ひいておきかせなされて
くださりませといふその
あいきやうはこぼるゝばかり
こゝでおれがさみせんをひくと
おもしろからうけれどせうとく
こつちはさみせんはしらぬものだ
からいろ/\ことわりをいつてもきかず
なにごぞんしのないことがござり
ませうさみせんのいとをかひに
つかはされたからはぜひともおねがひ
申しますといふこんなこまつた事は
ないなるほど女をたのんでさみせん
いとをかひにやつたはわしがいればを
つないだいとがきれたからそのいれ
ばをつなぐいとにするのだものをまさか
いろけもなくそうもいわれずあのいとは
わきざしがさやばしるからそのとめにこよりでは

③

きれるから
あのいとで
こいくちをしばつ
たのさといふと
そこにゐるむすめ
つこがなに
わしがさつき
見たらあの
おきやくさまが
あのいとでいれ
ばをつないで
ござつたと
このむすめに
だいざごくわう
ぶちまけられて
わしはそのかみ
さまのてまへ
まことにめんぼく
なくてわしが
さふらひならば
はらでもきら
ねばならぬ
ところでござ
りました