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佐助稲荷・岩屋堂

佐助稲荷さすけいなり岩屋堂いわやだう

それよりさゝめかたに
いまかうしをすぎ
て右の
かたに
てんく
とう
あり
ひたりの
かたに
たつみの
くわうしん
かつかばし
をわたりてひたりのかたには
さすけいなりのみや右のかたへ
ゆけはいわやとう
しやうけんししやう
くわうめうじいたつ
て大てらにて
けいたいひろし
見どころおほし

狂歌

名どころは
きびつの
鉄にあらねども
なりひゞきたる
かまくらのさと

「わしはこのやうにみを
やつしてあるきますが
わしはこれでもかたき
うちでござる
わしがかかあをほう
はいのをとこめが
つれてにけたからその
めかたきをうたねはくにへ
かへられぬからそれて
このやうにすがたをやつして
あるきますかたきの
をとこはわしより
よつほとつよい
おとこだから
ひよつとめぐり
あつたところで
わしがかへりうちに
なつてはつまらぬから
とうそめくりあはぬやうに
おもつてかたきはさいこくに
をるといふことをきいたから
それでわしはわさととうこくを
たつねてあるくかそれでも
とうもこゝろつかいてひよつとどう
いふことでそのかたきにあふまいもの
てもないとおもつたかきのうくにの
ものにとちうであつてきいたら
そのかたきのをとこはこのころてん
ちくのよつかいちへひつこしたと

いふことたからそれを
きいてやう/\こゝろか
おちついたから
うれしい
「そんならその
をとこはかり
てんちくへひつ
こして
女はとうかい
たうの
をかさきに
ゐると
みへるな
なせといふに
きさまめかたき
うちなら
をかさきの
ちよらうに
ちがひはない
はて
めがたき
ぢよろしゆは
よい
ぢよろ
しゆと
いふから

「これはよい
ひあたりた
わしもこゝで
ひなたほこ
しなから
虱かりを
いたさう