その後、頼朝公は天下の主人となり、ついに本懐を遂げて世も栄えた。
さて、もぐさ屋道意は武蔵国の江戸へ下り、大伝馬町三丁目(通旅籠町)へ店を構え、北条時政より賜わった三升の紋の中へかたばみをつけて定紋とし、「平」の字を使って三升屋平右衛門と名乗る。
商いはますます繁盛し、切りもぐさの元祖と仰がれ、やがて富貴の身となった。
客「くんさいもぐさをくんさいませ。千挺入りを二箱、買いますべい。ここさあ、くんさいませ。」
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その後、頼朝公は天下の主人となり、ついに本懐を遂げて世も栄えた。
さて、もぐさ屋道意は武蔵国の江戸へ下り、大伝馬町三丁目(通旅籠町)へ店を構え、北条時政より賜わった三升の紋の中へかたばみをつけて定紋とし、「平」の字を使って三升屋平右衛門と名乗る。
商いはますます繁盛し、切りもぐさの元祖と仰がれ、やがて富貴の身となった。
客「くんさいもぐさをくんさいませ。千挺入りを二箱、買いますべい。ここさあ、くんさいませ。」
注釈