頼朝公は、切りもぐさの卸しに出なさったとき、行く末の武運を祈ろうと思い立って鶴岡八幡宮へ参拝した。
そこで、政子姫を見初める。
頼朝「なんと美しい。路考に幸朝、いろはを煎じた “お姫さん” というお薬……ああ、一服飲みたい。」
北条時政の娘、政子姫。鶴岡八幡宮へ参詣して、こっちも頼朝に一目惚れ。
政子「市川門之助の舞台顔にそっくり♡」
姫君の付家老いけすか新五左衛門と腰元のせきやがお供している。
新五左衛門「せきや坊、何をキョロキョロしているのだ。あの若衆を見つめるような眼差しを、おれには向けてくれぬのか。」