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人間一生胸算用(にんげんいっしょうむなざんよう)

1

人間一生胸算用 01

▼開

①

とうざい/\高ふひかへましたる上ならず、はだかにて
しつれいのだん御ようしや下されませう。さて、
きよねんわたくしども、よりあつまり、ぶてう
ほうなる狂言とりくみ、御らんに入ましたる所
ことの外御評ばんなし下され、大けい仕り
まして御ざります。付まして
とうねんも、さる御ひゐきの
御方さまの御すゝめにより
右後篇(こうへん)をあらはし御らんに
入まする。此艸紙は老子(ろうし)不言(ふげん)の
教(おしへ)に孔子(こうし)のべつたりといたしたる
しめしをくわへ、荘子(そうし)の寓言(ぐうげん)に
浮屠氏(ほとけ)のまことから出た方便(うそ)をとりまぜ
三冊つゞきに仕り御覧に入まする。
人魂(ひとだま)の口上さやう[ひやうし木]チヨン/\

山東京伝 戯作
寛政三亥乃春