①
あさいなは八人のいこく人をつれ
来りてせにまうけせんと思ひ
のほか長のたびの入用そのほか
手長嶋のさはぎ日々のさつ
用とうにて大きに
そんきんをせしかば
小人嶋ちいさな心?
も此ことをきのどく
に思ひかまくらの
ゆきの下にとこ
みせをしつら
ひ米つふへさん
じやのたくせん
粟つふへ六字
の名がう青
豆へ唐詩の
五言せつく
一寸四方の
紙へ百人一首
などの細字
を書てうりけれは
めつらしきとて
かまくら中
ひやうばん
となり
大きに銭
をまうけてすこし
は朝いな
そんを
うめけるぞ
やさしき
②
さいじは
なんでも
おこのみ
しだい
かゝせ
ます
③
八まん
さまの御みやはよく
できましたさうで
ご
さり
ま
すね
④
おとゝし
ふきや丁の
かしへ出た
小人嶋は
此おふ
くろ
だと
いふ
ことだ
⑤
これは
めづらしい
ことしや
Ⓐ
細字席書 小人国
Ⓑ
鐘建立
Ⓒ
銭箱
願主
西喜