①
はこねのさきにて
目の三つある大入道を
とらへ来り
きんみの内
土のろう
へ入レて
をきけ
るがこれ
化物の
おや
玉三つ
目入
道ニて
ようくわいの
事なれば
たちまちきへ
てしまふはづ
なれどそれも
あんまり手が
ないと思ひし
やかのろうを
をしやぶり岩
永が
くみ
下
のばんにんどもを
さん/\にふみ
ちらかしてにけ
うせける
②
「是より二さつめ
重忠が月ばんさ
ように御らんくだ
されませう
③
当月よりは重忠が
月ばんゆへかげ清が
目も重忠ときては
ちと目のうへのこぶ
なればひとまづ目
をやつしてことをは
からんといづれめい
しやは
さま
/\に
あるが
中ニも
赤坂の
入目御
のぞみ
次第といふ
かんばんを目
あてにたづね
来りかくま
はれゐるとの
事を重忠聞
出し大ぜいとり
手を出し
ければ此事
をさとり
目からは
なへぬけ出
てにげう
せけるこれ目の
かたきのはじめ也
④
とつた
/\
Ⓐ
御入鼻 御入目 所
赤坂