お江戸のベストセラー

悪七変目あくしちへんめ景清かげきよ

6

悪七変目景清 06

役人が、箱根のあたりで目が三つある大入道を捕らえて来た。
取り調べのあいだ土の牢へ入れておいたが、これは化物の親玉の三つ目入道。妖怪なのですぐに消え去ることもできるが、それではあんまりおもしろくないと、牢を押し破り、岩永の配下の番人どもをさんざんに踏みちらかして逃げ去った。

次からは二冊目、いよいよ重忠の月番。
どうぞ、ご期待くだされましょう。

当月からは重忠の月番。
景清の目玉も、重忠ときてはちと目の上のこぶなので、ひとまず目(身)を隠して事をはかろうと、赤坂の『入目おのぞみ次第』という看板を目当てに義眼店を訪ねて、ここで身をひそめる。

これを重忠が探りだし、大勢の捕手を出して向かわせたが、結局は気づかれて目から鼻へぬけて逃げられてしまった。
これが『目の敵』という言葉の由来である。

捕手「捕った、捕った!」

注釈

目から鼻へぬけて
きわめて賢いことのたとえ。ぬけ目なく、敏捷なこと。

材木座書房

ぴーちょ

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