お江戸のベストセラー

鎌倉かまくら頓多意気とんだいき

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鎌倉頓多意気 01

大きなものは、頼朝のあたま、あたま!』

頼朝公は、世間で大頭のことをはやし立てるのにたまりかねて、ある日、畠山重忠はたけやましげただに命じた。
頼朝「みなの頭を大きくしろ。わが頭が大きいのではない、みなの頭が小さいのだ! ただちに、みなの頭を大きくすべし!!」

重忠「かしこまりました。急ぎ、申しわたしましょう。」

注釈

大きなものは、頼朝のあたま
江戸では「頼朝の頭はデカい!」という通説があった。
畠山重忠
鎌倉幕府初期の有力御家人。源平合戦での戦功も多く人望もあり「鎌倉武士の鑑」とされた。
江戸のお話では、決まって頼朝の忠実な側近(世話係)として描かれる。